感動相続

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会社の承継

社長の相続でやってはいけない、”3つのいけない!”

2016年8月17日

 親族内での後継者不足をきっかけに、”会社の相続=事業承継”が社長の相続対策としてばかりでなく、日本経済を支える中小企業の存続の問題として取り上げられるようになってきました。
 そこで、オーナー経営者の相続(事業承継)対策では、つぎの”3つのいけない!”に注目して対処しておけば、後継者が引き継いだ後の争続トラブルを防ぐ有効な手段となります。

ひとつ目の”いけない!” 自社株の平等な分配

 「財産は子どもたちに公平に!」が親心というモノ。ところが、自社株だけはそれではいけません。
◆ 自社株の持つ意味
 自社株は”経営権”そのものであり、持株割合が高いほど重要事項が決定できるため、後継者や経営に直接タッチする人が引き継ぐべき財産といえます。他方で、会社の経営に関係しない相続人にとっては、「売れない、配当ももらえない」といった自社株は引き継ぐ意味のない財産となります。
◆ 平等な分配の問題点
 他にめぼしい財産がないからといって、家族で平等に分けてしまえば、後継者が「会社経営に必要な意思決定」ができなかったり、「代表者を退任」させられたりと、経営に重大な影響を与えることになりかねません。

ふたつ目の”いけない!” 会社での利用資産の引継ぎ

 社長が、個人所有の本社建物・工場やその敷地を会社に貸しているケースなど、つまり、会社が利用している不動産などがある場合も、自社株同様に注意が必要です。
◆ 会社に賃貸している不動産などの財産の持つ意味
 社長が個人的に会社に不動産などを貸し付けていれば、当然”会社の経営の基盤”となっているため、おいそれと契約解除するわけにもいきません。相続人全員で共有相続するケースでは、賃貸料(家賃)は得られるでしょうが、売却を予定できない財産を引き継ぐことにもなります。
◆ 平等な分配の問題点
 会社の経営を安定させるには、後継者による引き継ぎがふさわしい財産です。万一後継者以外の相続人が相続して売却するなどということになれば、会社の存続にも大きな影響を与えかねません。また、”会社への貸付金”、”会社からの借入金”も後継者が引き継ぐべきでしょう。こちらは、早めに社長の責任として整理しておくことが後継者のためにもなります。

三つ目の”いけない!” 後継者以外の相続人の不満

 上述のような会社利用の財産が多いほど、財産の承継も後継者に偏り、他の相続人には不満が残りがちに。そこで、後継者以外の相続人に遺す(最低限納得いただける)財産の事前準備対策が大切な課題になるわけです。後継者に財産が集中する分、他の相続人が不満を持たないようにする対策が重要になります。
● 種類株の活用
 毎期安定的に配当できる会社なら、社長の持株の一部を配当優先株に変更し、経営にかかわらない相続人に遺す方法があります。経営支配権(議決権株式)は後継者が引き継ぎ、配当は安定収入として他の相続人に残すことになります。
● 生命保険の活用
 後継者以外の子どもが受け取れるよう保険契約で準備しておく方法です。同様の方法で、後継者を受取人とする方法もあります。その場合は、相続時に後継者が受け取る保険金は、他の相続人に引き渡す(=代償財産)方法をとればよいのです。
● 財産構成の見直し
 不動産を処分して金融資産(預金など)にしておく、遊休土地に複数の戸建貸家やアパートを建てて相続人に分けやすいようにしておく、後継者以外の子に別会社を準備しておくなどで、後継者以外のご家族に遺しやすい財産構成に見直しておくのも一法です。
● 遺言で想いを伝える
 後継者に自社株や会社利用資産を確実に遺すには、社長の意思表示としての”遺言書の作成”がお勧めです。
 同時に後継者に財産が集中し平等に財産を遺すことができない場合も、親としてのお子さんへの愛情、社長としての会社に対する考え、引継ぐ後継者への想いや他の家族に協力してほしい気持ちなどを遺言書に表現しておくことは、相続争い防止に大変効果的です。

 会社のスムーズなバトンタッチと円満な相続には、「自社株や会社利用資産を後継者に集中」させ、「他の相続人の協力を得られる環境作り」が大切です。少しでも早めに対策をスタートしておきましょう!

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