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確定申告でのネット利用者が半数超えに!
国税庁発表によれば、今年3月の所得税の確定申告書作成で、ICT(国税庁のHPを使ったり、e-tax利用などITの利用による)申告者数は1,209万人と、2013年分の1,163万人から45万人強も増加しました。この結果、ネット利用の申告者の割合は56.5%(確定申告書の提出者総数:2,139万人)と、過半数超えに。
◆ 「ネットで作成、書面で提出」が急増に!
ICT利用といっても内容はさまざま。前年より利用者が増えているのは、主につぎの2区分です。
● 自宅等でHPで申告書を作成し、印刷して書面提出した人 323万人(前年比34万人増)
国税庁HPの確定申告書作成コーナーでは、手順に沿って入力すると”提出用”と”控用”の申告書が印刷できる仕組
みになっており、所得税を自動計算してくれ、便利です。
● 自宅等で各種ソフトからe-tax送信した人 328万人(前年比16万人増)
この中には、自分で申告処理する方だけでなく、税理士等が申告する分も含まれています。e-tax利用には手間な
どがかかるため、国税庁HPの申告書作成コーナーの方がお手軽に感じられるのでしょうね。
◆ 意外に増えないe-tax利用者
国税庁が普及促進に力を入れる”e-tax(イータックス)”は、税務署のパソコン利用が451万人、HP作成コーナー62万人、前述の各種ソフト328万人の計841万人が利用しています。
昨年の利用者が833万人でしたので、8万人増のため、HP利用による書面提出者よりずっと少ない結果となりました。
◆ 2017年からのe-tax手続きの大改正に期待!
e-taxでは、2017年1月から個人認証方法が大きく改正される予定で、随分と使い勝手がよくなる印象です。改正はつぎの2点となります。
● 面倒な個人認証も簡単に!
現在の個人の認証方法は、市役所等で電子証明書を取得し、カードリーダーで読み込む面倒な手続きが必要です。2017年からは携帯電話等を利用して、「音声通信認証による本人確認、税務署に訪問しての税務職員による本人確認」も可能となり、面倒だった手続きが艱難になる模様です。
● 添付書類のPDF形式での提出
土地の売却、住宅ローン控除などの申告では、e-taxで送信しても、結局大量の書類を税務署へ郵送する必要がありました。2017年からは、添付する書類をPDF形式で保存し、それを送信できるわけで、切手も封筒も不要となり、完全な電子化で、手間もコストもいらない状況になります。
こうして手軽で、便利に申告までできるようになるのは大変結構なこと。今後はもっと利用者数が増えていくことが期待されますね。とはいえ年金機構ではありませんが、所得や税のセンシティブなデータを扱うだけに、セキュリティだけは完璧をお願いしたいものです。