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相続&贈与

分割協議後に遺言書が見つかっても慌てずに!

2021年9月8日

 相続人間での遺産分割協議がまとまり、相続手続きも”これで終わり!”かと思えば、意外なところから遺言書が出てきてビックリ!今号では、分割協議後に遺言書が見つかったときの対処法をご紹介しましょう。

遺言書には時効がない!

● 遺言書が見つかったら、まずは家庭裁判所へ!
 被相続人(故人)が自分で書いた(自筆)遺言書は封印された封筒で自宅などでの保管が一般的。見つかっても開封してはいけません!公正証書の遺言書や自筆証書遺言保管制度(注)を利用した自筆証書遺言以外の遺言書は家庭裁判所で”検認”という手続きが必要になります。勝手に開封すると、過料(罰金の一種)が課されるばかりでなく、遺言書の有効性にも問題が生じかねません。絶対に開封せぬよう、気をつけましょう。
(注)法務局で自筆証書遺言を保管する制度です。この利用で遺言書の紛失や隠匿、改ざんなどを防止でき、遺言書が見つからない状況を避けられます。
● 遺言書の時効は?
 遺言書には時効はなく、何年経っても有効です。遺言者にとっては安心な書類ということに。たとえ、遺産分割を終えた後でも遺言書が見つかれば、その遺言内容が有効になります。こうしたケースでは、分割協議内容と遺言内容に違いがあり、多くの場合に相続人間のトラブルを引き起こす元となっています。
● 相続人全員の同意があれば!?
 あとで遺言書が出てきても、遺言内容どおりにしなくてもOKです。条件は、”相続人全員の同意”です。すでに相続人全員の同意を得た遺産分割協議書のとおりに分けることは、法律上問題ありません。
 仮に相続人の誰かが「故人の遺志を尊重したい、遺言内容が自分に有利」と主張すれば、遺言どおりか、その相続人を含めて納得のいく分割協議をし直すかしなければなりません。ただし、遺言どおりなら問題ありませんが、再分割となれば当初分割との差は相続人間での贈与とみなされるリスクが生じます。

遺言内容次第で、再度遺産分割協議をしなければならないケースも!

 後日遺言が見つかり、つぎの内容が含まれていれば再度分割協議を行わねばなりません。これは相続人全員が分割協議どおりの遺産分配に同意が得られた場合でも変わりません。
● 遺言書に法定相続人以外の人が指定されているケース
 遺言書には財産分与以外のつぎのような内容が含まれているケースです。
 たとえば、”子ども(婚外子)の認知”のケースで、「遺言認知」では認知の効力は子の出生時まで遡ります。このため、認知された子は認知した父の子=相続人となり、その子を交えて分割協議が必要に。
● 遺言書に”相続人の廃除や廃除の取り消し”が記載のケース
 生前、相続人から虐待や侮辱行為を受けたなどで財産を遺したくないケースでは、「相続廃除」の記載ができます。逆に、生前に”相続人の廃除”をしていたが、元に戻す「廃除の取り消し」の記載も可能です。
 遺言書への記載があり、家庭裁判所が検討の上記載内容を認めれば、相続人の数などが変動するために再度分割協議が必要になります。
● 遺言書上、遺言執行者が指定のケース
 遺言執行者は、遺言内容を実現するために必要な手続きをする人として、遺言で指定されている人をいいます。遺言で執行者の指定があれば、相続人だけで行った遺産分割協議結果は”遺言執行者の追認(同意)”がない限り、再度の分割協議が必要になります。

遺言書に関わるトラブルの予防策は?

 遺産分割協議後に遺言書が見つかればトラブルになる恐れが大きくなるので、遺言書の有無の確認作業が大切です。財産分けばかりに気がいくことのないように、遺言書を優先して探しましょう。
● 自筆証書遺言は、焦らず慌てず落ち着いて!

 自筆証書遺言は、遺言書が存在するのかすらあやふやなケースが多く、遺品整理などを兼ねて根気よく丁寧に探しましょう。つぎのようなところを目安にして探すと、捜索作業もはかどるかも。
★ 自 宅:机・タンス・食器棚などの引き出し、金庫・仏壇、本棚など
★ オフィス:金庫・机・キャビネットや顧問弁護士・税理士などへの預託も
★ 銀 行:貸金庫
★ 知人や友人への預託:亡くなった事実を連絡すれば、向こうから連絡があるはず
● 秘密証書遺言の存在はわかっても…
 公正証書遺言と同様に、公証役場に問い合わせれば「遺言書の存在」を確認できます。といっても、存在の事実は確認できても、公正証書遺言と違って公証役場では保管されておらず、自筆証書遺言のように捜索の手間がかかります。
● 公正証書遺言は容易に探し出せる!
 金庫などに遺言書が保管されていなければ、故人や家族の自宅近くの公証役場に出向き、公正証書遺言書の有無を問い合わせましょう。遺言書は公証役場で保存され、検索システムでどの公証役場で手続きしたかまでわかるため、簡単に入手できます。
 また問い合わせの際には、相続人であることを証明する「本人確認書類や戸籍謄本など」が必要です。 

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