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相続&贈与

他の相続人の相続税を支払うハメに!?

2021年7月21日

 相続を迎え、遺言がなければ、相続人は財産分けについて協議をして、相続税の申告と納付を済ませます。ところが、一部の相続人が納税しないケースもあり、税務署から「他の相続人の相続税を払うように」との通知がきてビックリに! 今号では、この驚きの話についてご紹介しましょう。

突然降りかかる”連帯納付義務”という不幸!

 相続税法には”連帯納付義務”があり、被相続人(亡くなった方)から相続で財産をもらった相続人は互いに連帯して相続税を納付する義務を負わせています。
◆ ”連帯納付義務”では、相続税に利息まで負担させられる!
 「他の相続人が期限内に相続税を未納」なら、その相続人の相続税にプラスして利子税(利息)まで納付が必要です。また、これらを納付する際は物納や延納は認められませんので、最悪、財産の差押えリスクもあることから、大変やっかいな制度といえます。

◆ 財産があっても、なぜ納付できない!?
 素朴な疑問として、少なくとも相続税の2倍以上の財産を相続しているのに、相続税が納付できないとはいったい”なぜ”? 実は、つぎのようなケースが考えられるのです。
● 多額の借金を抱えている相続人のケース
 分割協議後に相続財産を処分して借金返済に充て、相続税の納税資金に事欠くケースです。このケースで”連帯納付義務”を負わせられることが最も多く、問題となっています。兄弟でも信用できませんね。
● 相続財産が換金できにくい財産ばかりのケース
 立地条件の悪い土地・建物、貸地などの不動産や自社株など、すぐに換金できない財産を多く相続したケースでは、期限内納付ができずに放置していれば他の相続人に”連帯納付義務”が生じてしまいます。
 ※本人が申告時に延納の許可や物納をしていれば”連帯納付義務”は避けられます。

● 分割協議が整わないケース
 相続人間で遺産分割協議がまとまらずに納付期限が過ぎてしまえば、”連帯納付義務”がついて回ります。
 また、相続税での恩典(特例措置)は「遺産分割協議の成立を前提」としており、仲違いして納付期限までに分割協議が整わなければ、つぎのようなリスクが生じて相続人全員が不利益を被ることに。
 ★ 相続税が増えるリスク!
  配偶者の税額軽減や小規模宅地の評価減(8割減)の特例などが受けられず、相続税が増える結果に。
 ★ 相続財産の売却や預金引出しも困難に!
  未分割のまま相続争いが続けば、他に多額の財産がない限りは納付できない状況に陥ります。
  他の相続人に”連帯納付義務”が生じることになります。

”連帯納付義務”から逃れるには?

● 法的に認められる逃れる手段
 ”連帯納付義務”から逃れる手段といっても、つぎのようなケースに限られ、相続人が何とかできるというものではありません。
 ★ 申告期限から5年を経過し、税務署から通知(連帯納付義務)をまだ受けていないケース
 ★ 相続税の納税の猶予を受けているケース
 ★ 延納の許可を受けているケース
● ”連帯納付義務”につきあわずに済ませるには
 相続人が他の相続人の相続税を負担させられないようにする最善の手段は、相続税の申告と一緒に「全員の相続税を、相続人代表者がまとめて預金から納付する」方法です。特に借金漬けの相続人がいる場合は、自分で納付させずに、相続財産から相続人代表者が納付しない限り、不安の解消はできません。
 大切な点は、自分が納付すれば”ハイ!おわり”ではなく、他の相続人の経済状況にも目を配り、分割する財産の組替えや代償分割の活用など、相続人全員で円滑な相続を心がけることとなります。また、節税対策に長けている専門家でも、こうした点まで配慮して相続アドバイスができる専門家は少ないようです。親御さんが健在な間に、相続人間のトラブルを防げるような対策を講じておくことこそが、財産を遺す親の責務と考えておきたいものです。

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