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相続&贈与

「相続分の譲渡」で揉める相続から解放!?

2021年5月26日

 親の相続での相続人同士での遺産分割(財産分け)の話し合いの際に、「揉めそうなので自分は関わりたくないケース」でとれる手続き「相続分の譲渡」をご紹介しましょう。

法定相続分は他人に譲渡できる!?

 ”自分の法定相続分”を他の相続人や第三者に、有償・無償で譲渡することを「相続分の譲渡」といい、相続人が兄弟姉妹3人なら財産の3分の1が法定相続分となり、この部分の”相続する権利”を譲渡するイメージです。つまり、自分が具体的に相続する土地や株式などの財産を譲渡するという意味ではありません。
◆ 「相続分の譲渡」はどんなときに使われる?
 揉めそうな遺産分割問題に巻き込まれたくない、早く遺産をもらいたいなどで「相続分の譲渡」が行われるようです。
例えば、遺産分割で予想される自分の取り分(財産)は納得しているが、他の相続人が反目して遺産分割が長期化しそうな場合に、自分の相続分を他の相続人に譲渡して、その対価としてお金を受け取って分割協議から離脱するケースです。

◆ 相続放棄と無償の相続分の譲渡はどう違う!?
● 相続の放棄とは?
 「相続分の譲渡」する際、無償で譲渡するケースでは相続放棄と同じと感じられるでしょうが、相続放棄は相続自体を放棄する手続きで、財産を受け取らない代わりに、被相続人の債務を負う義務も生じません。
● 無償の相続分の譲渡は?
 「相続分の譲渡」は自分の相続分を譲渡する行為ですので、相続人としての地位(身分)は引き続き残ります。仮に、タダで「相続分の譲渡」をしても、被相続人の債権者から負債(借入金など)を返還するよう求められれば、返済義務があります。
● 「相続分の譲渡」するなら、気を付けよう第三者への譲渡
 すべての権利義務を捨てる覚悟があれば「相続放棄」が適し、相続時の揉めごとに巻き込まれずに早くお金を手に入れるなら「相続分の譲渡」が向いているといえましょう。ただ、相続分を買い取れる資金がある相続人がいればの話でしょうが・・・。
 また、第三者が相続分を買うケースでは、遺産の分割協議に問題を残すため、骨肉の争いを覚悟のうえでない限り避けた方が良さそうです。

「相続分の譲渡」はどうすればよい?

 「相続分の譲渡」は書面でも口頭でも可能ですが、後々のトラブルを避けるには譲渡の事実を証拠立てておくことが大切で、不動産や株式などの譲渡契約書同様、「相続分の譲渡契約書」として書面化しておきましょう。
● 譲渡は、契約時期がポイント!
 「相続分の譲渡」は遺産の分割協議が終了してからでは、”自分の法定相続分”は譲渡できません。つまり、分割協議がまとまる前に余裕をもってすることがポイントに。
● 契約書作成時の留意ポイント

★ 記載すべき項目
 契約書を作成する際には、つぎの点に気を付けましょう。
 契約書には、当事者(譲渡人・譲受人)の住所・氏名はもちろん、捺印や日付の記載が不可欠です。
加えて下記の記載も忘れずに。
 ・ 被相続人の特定:被相続人名及び亡くなった日などを記入
 ・ 譲渡範囲の特定:相続分のすべて(一部なら、具体的に記述)
 ・ 譲渡の条件  :譲渡金額の記入((無償)でも、その旨を記載)など
★ 手続きで留意する点
 上記以外にも「相続分の譲渡」の契約時にはつぎのような点も忘れてはなりません。
 ・ 他の相続人の承認   :不 要
 ・ 譲渡の相手方(対象者):”他の相続人”か”第三者”
 ・ 他の相続人への通知  :必 要

第三者に「相続分の譲渡」をされたら?

 相続分の譲渡先が他の相続人なら比較的トラブルが少なく、分割協議も進みます。しかし、第三者に譲渡されてしまうと、ほとんどのケースで分割協議が難航することに。
● 第三者が相続人の地位を手に入れると
 当然、第三者が相続人として分割協議に参加してきます。赤の他人が突然、分割協議に口を挿んでくるため、いくら権利があっても他の相続人は決して気持ちのよいものではありません。
● 「相続分の取戻し」もできる!?
 第三者に譲渡されるとさらなるトラブルを招きかねないことから、民法上では「相続分の取戻し」が認められています。これは他の相続人が第三者に譲渡された相続分を取戻せる仕組みで、譲受人(第三者)の承諾は必要ありません。
 「相続分の取戻し」は、すべてに合致するときに認められます。
★ 相続分の譲渡先   :相続人以外の第三者
★ 譲受人への対価支払い:相続分の価額相当額などの支払い(無償譲渡でも、取戻し時はお金が必要に)
★ 取戻しの手続き期間 :譲渡後1ヵ月以内
 相続分の取戻しの権利を行使できるのは譲渡後1ヵ月以内で、その間に「相続分の取戻し」の資金準備もしなければなりませんので、早めの対応がポイントに。

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