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相続&贈与

再婚家庭の相続対策=「”心配り”+”生前対策”」がキー!

2020年7月22日

 厚労省の統計(2019年人口動態統計(推計))によれば、「婚姻3組に対して1組が離婚」している計算だとか。一方、離婚の増加や長寿化に比例して再婚件数も増加傾向にあるようです。
 今号では、再婚家庭での相続発生時の注意点や対策などをご案内します。

再婚家庭の相続人はダレ?

 全婚姻中の再婚割合が約3割とポピュラーとなったことで、考えておきたいのが「相続トラブル」です。
再婚で、特に気にすべきは”相続人は誰か”。相続関係図(下図)を参考に具体的なケースで見てみましょう。
◆ 相続人はダレ?
 Aさんは、先妻との間に子Bが一人、再婚相手とは2人の子(C、D)をもうけています。
 このケースでは、後妻と子3人(先妻との子B、後妻との子2人(C,D))が相続人となります。
また、先妻との子Bは親権がなく疎遠であっても、血がつながっており相続権があります。法定相続分は、妻は常に全財産の2分の1で、子ども3人は残りを3等分(=平等)の6分の1という計算に。

◆ 連れ子Xは相続人!?
 Aさんの後妻には連れ子Xがいて、再婚後一緒に生活していたケースを考えてみましょう。
 Aさんには、Xについて、つぎの2つの選択肢があります。
●「養子縁組」する
 実際には血のつながりはなくても”法定相続人”となり、実子と同じ扱いに。Aさんが養子縁組していれば、相続人は1人増え、後妻と子4人(先妻との子B、後妻との子2人(C,D)、後妻の連れ子X)となり、子一人の法定相続分は全財産の8分の1(子全員の相続分50%の4分の1)がというわけです。
●「養子縁組」しない
 血のつながりがなく、”法定相続人”にはなりません。つまり、何の財産権もないことに。

再婚家庭の相続対策は”心配り”と”生前対策”

 再婚家庭では相続人関係が複雑になることから、一般家庭よりもきめ細やかな心配りと家庭の環境や状況に応じた生前の相続対策が必要です。
◆ 生前対策が必要なケース
 先祖代々その土地に住み、長男が土地の管理や先祖(お墓など)の祭祀などを行う慣行があれば、長男に地元に根付く財産を遺すのが通例です。前妻が亡くなり、子Bを連れて後妻と結ばれた場合でも、通常、直系の長男に引き継がせます。特に、連れ子にそうした財産が引き継がれないようにする対策は欠かせません。
 こうした配慮の必要性は、会社オーナーも同様です。自社株(の支配権)は、経営とは切っても切り離せない財産で、後継者が決っていれば確実に自社株を引き継がせる生前対策が必要です。

◆ 子のいない再婚カップルは?
 子のいないカップルなら、法定相続人は、「パートナー(=妻)とご自身の親」、親が死亡なら兄弟姉妹が、それも死亡していればその子どもたち(甥と姪)の順になります。元来、疎遠になりがちな親族が、葬儀のあと突然財産分けの相談をするので、遺されたパートナーは大変!
● 遺言を遺して、相続争いを回避!
 生前の対策としては、”お互いに、財産のすべてをパートナーに遺す”という内容の遺言書を作っておけば、夫婦の問題は夫婦だけで片付けられます。配偶者や子と違い、兄弟姉妹には遺留分が認められておらず、遺言書があれば異論を唱えられないためなのです。
● 先祖代々の家柄などのケース
 夫が長男として先祖代々の土地などを引き継いでいる場合は、その土地などは一族の財産ともいえるため、再婚相手でなくご自身の甥などの血縁関係者へ残して、その後も代々引き継げる(遺言上の)配慮についても検討しておきましょう。

相続問題で再婚自体も危うくなる?

 高齢での再婚カップルは増加していますが、一筋縄ではいかないケースも。
◆ 高齢カップルには、子どもが再婚反対も!
 孤独なシルバーライフから第二の人生をエンジョイするため再婚相手を探したら、子どもたちからは”財産目当ての結婚だ!”と再婚反対の声が上がることも。その理由は、高齢カップルの再婚では結婚後に財産が増えることはなく、過去に蓄えた財産を取り崩したり、相続発生時には再婚相手に渡ってしまうリスクを懸念するからで、単純に再婚を祝福しろというのは無理がありそうです。

◆ 再婚反対への声へのソリューション
 基本的には、再婚相手が財産を得ない前提があると、子どもたちの賛成を得やすいといえます。
● 遺言に子どもの取り分を明示する!
 遺言書で、再婚しなければ財産のうち、子どもに遺すと思われる財産を引き継がせ、再婚相手には遺留分(全財産の4分の1)を遺す方法があります。ただ、予期せぬ出費~病気入院や施設への入居、自宅リフォームなど~で大きく目減りしてしまえば、絵に描いた餅に…。
● 事実婚の選択の余地
 再婚といっても、財産権には影響を与えない「一緒にいるという”事実婚”」を選ばれるケースもあります。それでも、予期せぬ出費などでの財産の目減りは防ぎようがなく、相続発生時には問題が起こりがちです。
 上記2つの方法でも抜本的な解決策とは言えませんが、子どもたちにも、(この例では)父親が再婚相手に老後の面倒を見てもらえ、楽しみまで得てもらえるメリットがあり、自分たちが介護などに積極的に介入せずに済む点を理解させられれば、納得を得やすいのでしょう。

 相続では、相続権のある関係者全員で相談する遺産分割協議が必要となります。仲が良いご家族ですら遺産分割協議でもめることはザラ。ましてや何年も連絡をとっていない先妻の子などと話し会って決めるのですから、相続後の手続きは煩雑になることは覚悟せざるを得ません。
 再婚カップルの場合、遺されるご家族のため一般の方以上に相続対策に気を配っていただくことが重要です。ご相談はお早めに!

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