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相続&贈与

亡くなった人の年金はどうすればいい?

2020年3月18日

 高齢化社会となり年金受給者が急増中ですが、年金は「国民年金」「厚生年金」などの公的年金に、自分で任意加入の「個人年金」までさまざま。今回は”相続税などの対象になる年金”についてご案内しましょう。

「年金受給権?」に、相続税が!

 老後生活を支えるため、公的年金を補う個人年金に加入する方が増えています。個人年金の受給期間中に亡くなると、相続人は残りの受給期間の年金を受け取れます。これを「年金受給権」と呼びます。
● 「年金受給権」は相続税の課税対象に!
 一般的な契約方法の、保険契約者(保険料負担者)が被相続人で被保険者である場合、「年金受給権」は相続税の課税対象で、その”評価額”はつぎの3種類の評価のうち最も高い金額になります。
 ・「年金受給権」の取得日(=相続開始日、つまり被相続人の死亡日)の解約返戻金
 ・残りの受給期間分の年金をまとめて給付を受けられる場合:一時金額
 ・残った受給期間について、保険契約の予定利率による複利現価率を乗じた金額

 これらの額は、将来受け取る年金総額でなく、現在価値に引き直して評価額とするイメージです。
● 「退職年金」はどうなる?
 上場会社など企業年金制度のある会社では、退職金の一部を「退職年金」の形で別途分割して受け取れます。この「退職年金」受給者の被相続人が亡くなると、残りの期間の退職年金を遺族が受け取れるのですが、この部分の「退職年金」も相続税の対象となります。
 ちなみに、評価額は上記「年金受給権」と同様です。

所得税との二重課税も解消!?

● 相続税と所得税の二重課税もクリア!
 下図の「<変更前>と<変更後>」によれば、<変更前>は「年金受給権」として相続税がかかり、その後の年金には所得税がかかる二重課税状態でした。これが最高裁(2010年7月6日判決)まで争われ、<変更後>では相続税対象部分は”所得税の課税対象にならない”との判断が下され、二重課税が解消しました。
● 所得税の課税対象額は、専門家にお任せを!
 被相続人が受給していた年金を相続人が受け取ることとなれば、下図<変更後>のように2年目以降に受け取る年金のうち相続税の課税対象額を除いた金額が”雑所得”として所得税の課税対象になります。
”雑所得”の計算は複雑ですので、税理士などの専門家に相談されるようおススメします。
 また、解約して返戻金を受領や一時金形式で一括受取りのケースでは、所得税の課税問題は生じません。

相続税の課税されない年金はあるの?

● 遺族年金は課税対象外に!
 被相続人が一定期間以上公的年金に加入や恩給を受けていたなどのケースでは、遺族にも年金や恩給が支給されます。こうした「遺族年金」のうち、つぎの法律により支給されるものは課税対象外とされ、相続税も所得税もかかりません。
 ・国民年金法  ・厚生年金保険法  ・恩給法  ・旧船員保険法  ・国家公務員共済組合法  
 ・地方公務員等共済組合法  ・私立学校教職員共済法  ・旧農林漁業団体職員共済組合法
 これらの法律以外の「遺族年金」でも所得税は非課税ですが、相続税の対象ですので、要注意です。
● 未支給の年金も相続税は課税対象外! でも所得税は?
 国民年金や厚生年金などの公的年金は偶数月の15日に、前々月分と前月分の2か月分が支給されます。このように年金は”後払い”の制度のために被相続人(年金受給者)が亡くなると、受け取る権利があってももらえない年金が必ず生じます。これを「未支給年金」といいます。

★ 相続税はかからない!
 最高裁(1995年11月7日判決)が「未支給年金の相続性を否定する」という判断を下したために、相続税の課税対象に含めないこととされました。
★それでも、所得税がかかります!
 「未支給年金」には相続税はかかりませんが、所得税では「一時所得」として課税されることに。とはいえ、一時所得には特別控除(50万円)があり、「未支給年金」だけで50万円を超えない限り、実際には所得税はかかりません。ただ、他にも保険解約金などの一時所得がなければの話ですが。

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