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相続&贈与

相続申告後に財産が出てきたらどうする!?

2019年3月20日

 存命時は入院・看護で、亡くなった後は通夜式・告別式・四十九日の法要など、遺された相続人にとっては気の休まる暇がありません。加えて、相続に詳しい税理士に相談しながら、遺産の状況調べから相続人間での遺産分割協議、相続税の申告・納付、不動産や通帳などの名義変更など一連の相続手続きを進める必要があります。ところが、無事相続税の申告も終え、納税も済ませた後に、相続人が知らなかった財産が出てきたときはどうすれば良いのでしょうか?今号では、結果的に申告が漏れてしまったケースを想定して、対応方法をご紹介しましょう。

相続税の申告をやり直すの!?

 相続税の申告では亡くなられた人(被相続人)の財産すべてをリストして申告するのが原則ですので、相続税の申告をやり直す必要が生じます。修正申告時の「新たに出てきた財産」をどうするのか、具体的な手続きはなどのポイントをまとめてみました。
● 新たな財産は「修正申告」で対応!
 新たに遺産が出てくれば相続税も増えてしまうので、すぐにでも自ら「修正申告」することが必要です。
 ここで注意しておくべきは、税務署から申告漏れの指摘をされる前に、自ら「修正申告書」を提出しておく点です。
● 自主的に修正申告して、”過少申告加算税”をカットしよう!
 上記アドバイスのように税務署からの指摘がある前に自主的に修正申告しておけば、”過少申告加算税”は課税されません。
 一方、税務署からの指摘で修正申告すると、”過少申告加算税”として増差税額(増えた相続税)の10%が課税されてしまいます。さらに、当初の相続税額より50万円以上、相続税額が増えると、50万円超の税額には15%の”過少申告加算税”がかかってきます。税務署の情報網はバカにできませんので、ムダな出費をさけ、元々納付しなければならなかった部分の相続税を追加納付しておけば何のペナルティーもかからずに済みますので、修正申告はきっちりやっておきましょう。
● ”面倒くさい”といって、ナニもしなければ・・・
 新たに見つかった財産が貸金庫にあった現金や自宅や会社に関係ない場所の銀行の預金口座などのケースでは「黙っていればバレないだろう」「指摘されてから修正すればいい」と放置したらどうなるでしょう?
こうしたケースは意図的な「財産隠し」とされて、過少申告加算税より重い「重加算税」が課されてしまいます。重加算税は増えた相続税の40%ですので、正しい処理がお得に。
 一般の方は税務署がわかるわけがないと思いがちですが、実は預金口座から証券、生命保険などのほぼすべてと、家族名義分まで調べることができるため、借名口座なども含めてわかってしまうのです。ちなみに、貸金庫も税務調査が来れば一緒に同行してチェックしますし、事前に貸金庫を開けていたらその記録もチェックされます。

遺産分割協議もやり直す!?

 2人以上相続人がいれば、「新たな財産」は未分割財産として遺産分割協議が必要です。その方法は、つぎのように2通りのやり方があります。
◆ 最初の遺産分割協議を有効として、やり直す方法
●「新たな財産」だけ新たに遺産分割協議する方法!
 相続人間の関係が良く、「新たな財産」がそれほど高額でなく分けやすい財産なら、その財産だけを対象に分割協議をやり直す方法が一般的です。
● 遺産分割協議をせずに済ませる方法!?
 新たに財産が見つかれば、相続人は穏やかではいられません。そうした事態を避けるために、最初の遺産分割協議書で「本協議書記載の遺産以外の遺産が発見された場合、すべて相続人○○○○が取得する」などと記載しておく方法があります。こうしておけば、遺産分割協議のやり直しで相続人間のトラブルが生じることもありません。
 といっても、遺産の種類、遺産の価値、その財産が隠されていたなどの事情によっては、遺産分割協議のやり直しを主張する相続人が出てくる可能性もありますので、万能ではないでしょうが・・・。

◆ 遺産分割協議を完全にやり直す方法
 上述のように新たに出てきた遺産が不動産、多額の現金などだった場合は、遺産分割協議のやり直しを主張する相続人が出るケースもあり得ます。そんなときは、相続人全員が合意すれば元の分割協議がなかったものとしてやり直すこともできます。
● 当初の遺産分割協議が”有効”のケース
 遺産分割協議書も一種の契約書ですので、当初の遺産分割協議で引き継いだ財産を含めて遺産分割協議をやり直して、当初引き継ぐはずの財産が他の相続人に渡るとなれば、一旦決まった相続人ごとの財産を他の相続人に渡す(変更)ことになります。このため、変更があった財産については相続人間での所得税や贈与税の課税対象となるリスクが生じます。
● 当初の遺産分割協議が”無効”のケースでは?
 ”新たな財産が重要な遺産(遺産の主要な部分を占めるなど)”であったケースでは、その遺産が含まれていない遺産分割協議は無効と判断される可能性があります。このケースでは、相続人の引き継ぐ財産に変更があっても所得税や贈与税の課税対象にはならず、やり直した遺産分割協議を基に相続税を計算して、当初の納税額より多ければ「修正申告」、少なければ「更正の請求」をすることになります。

 こうしてみると、面倒でも当初の相続申告の時に時間と労力をかけて相続財産を洗いざらいピックアップして、後々財産が見つかったなどがないようにすることが大切ですね。というより、被相続人は日頃から終活の一環として、ご自身の財産リストを用意しておけば、相続人が大変な思いをされることもありません。

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