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相続&贈与

ご存じ?自治体の「地籍の調査」

2019年2月20日

 日本人に「戸籍」があるように、日本では土地にも「地籍」があります。土地の所有者の変遷や売買の履歴などがそれにあたり、土地の登記簿謄本にこれらの情報は記載されています。
 今号では、1951年から全国的に行われている「地籍の調査」についてご案内しましょう。

なぜ「地籍調査」が必要に!?

◆「地籍」は登記簿謄本で確認できる!
 土地の登記簿謄本には、●地番、●地目、●地積(面積)、●現在の所有者及び変遷・分筆などの履歴が記載されており、これらの情報が「地籍」とされ、自由に閲覧・入手(注)できます。さらに、法務局にはその土地の地図(公図)や測量図なども一緒に保管されていますので、同時に閲覧や入手もできます。
 (注)手数料がかかります。

◆ なかには明治時代のものまで!
 地籍の情報には、測量技術が未熟だった明治時代に作成されたものがそのまま残っていることも多く、面積が違ったり、境界がはっきりしないなど現在の土地の状況を正確に反映していないことも多くみられます。そこで、今の土地の状況に合わせた登記内容にするため、地籍の調査が行われるようになりました。

「地籍の調査」はどこまで進んだ?

◆ 半世紀以上過ぎてもまだ半分!?
 冒頭でも紹介したとおり、1951年に国が調査を始めてから68年に。さぞや進んでいるだろうと思いきや、全国ベースでやっと52%終了で、都道府県単位で見ると、東京都が23%、京都府や三重県に至っては約10%程度の状況です。下図のように、関西、東海、北陸地方の進捗が思わしくないようです。関東地方も、神奈川県と千葉県も進んでいませんね。

◆ 「地籍調査」が進まぬワケは?
● 境界確認に時間と手間がかかる!
 土地の境界確認には土地の所有者及び隣接地の所有者など複数の関係者の合意が必要なので、調査には時間と手間がかかります。特に、都市部では土地の資産価値が高くなっており、所有者の権利意識も強く、他の地域に比べてより時間と手間がかかるとか。
● 自治体の予算や調査体制の確保が困難に!
 「地籍の調査」は地方自治体が主体で行いますが、調査費用は国と各自治体が負担します。といっても、財政状態の悪化や行政サービスの多様化などで、自治体にとっては「地籍調査」の予算や人員の確保が難しい状況といわれています。

土地の相続や売買に影響も!

 「地籍の調査」で、土地所有者にはどのような影響があるでしょうか?
◆ 登記簿謄本の地積と違うことも!
 測量技術が発達していなかった明治時代の地積を基にしていたケースでは、つぎのように”縄伸び・縄縮み”が判明することも。
 ● 縄伸び  登記簿の地籍(面積)よりも実際の土地の面積が大きいことを指します。
 ● 縄縮み  逆に、登記簿の面積よりも実際の面積が小さい場合をいいます。
 こうした地籍の違いにより、土地所有者は売買価格や固定資産税の計算、相続財産としての評価額に影響を受けます。

◆ 土地の境界が未確認だと?
 境界杭(くい)やブロック塀などがあれば、隣接地の土地所有者の合意のもとで比較的簡単に境界確認ができますが、境界杭がないケースや隣接地との境界がはっきりしないケースでは合意が得られず「境界未確定」として調査が打ち切られることも。その後、境界未確定の状態で売買や相続が発生すれば、不動産価値は下がってしまいかねませんので、結局は自己負担で境界確認などをせざるを得ないことになります。
 
 都市部にお住まいで「地籍調査」はまだという方は、調査の時期が見えない状況ですので、ご自身で境界確認をされるのも良いかもしれませんね。

関連キーワード: 土地 | 地籍 | 売買 | 相続 | 贈与 | 登記簿謄本
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