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相続&贈与

死亡退職金と弔慰金は相続財産?

2017年12月6日

 在職中に亡くなると、勤務先から”死亡退職金”や”弔慰金”が支払われるケースがよく見られます。葬儀の際に遺族が受け取る一般的な範囲のお香典は相続税が課税されませんが、”死亡退職金”や”弔慰金”は相続税ではどのような扱いとなるのでしょうか。

死亡退職金は相続税の課税対象!?

 退職金は、長年の勤務に対する貢献に対して会社から支給される性格のもので、一般的には退職金規程などに基づいて支給され、存命中に受け取っていれば退職所得として所得税がかかります。一方”死亡退職金”は亡くなったあとに支給される退職金で、一般的には中小企業のオーナー経営者が亡くなり、役員退職慰労金規程や株主総会の決議(承認)により遺族に支給されることが多いようです。
◆ 死亡退職金は「みなし相続財産」!
 死亡退職金は民法上「受取人固有の財産」で相続財産ではないのですが、相続税法上は「みなし相続財産」として課税対象財産に含まれます。
● 「みなし相続財産」って、なに?
 相続税の対象となる財産は、通常、亡くなった方(被相続人)が死亡時に所有していた財産ですが、これ以外で生命保険金や”死亡退職金”のように”その人の死亡に起因する財産”も被相続人の財産と同様にみなされて相続財産に含まれます。このような財産を「みなし相続財産」といい、相続税の対象とされています。
● 死亡後3年以内に確定したものに限定!
 一般的には退職金支給が確定するまで3年を超えるケースはマレで、ほとんどは相続税の対象とされています。ところが例外的に、亡くなった後3年を経過して遺族が”死亡退職金”を受け取るようなケースでは、相続税法上のみなし相続財産とはならず、受け取った遺族の一時所得として、所得税が課税されます。

◆ 死亡退職金には非課税枠が!
 ”死亡退職金”を受け取った場合、退職金の全額がみなし相続財産として課税対象になるわけではありません。”死亡退職金”も生命保険金と同様に、遺族の生活保障という目的があり、非課税枠が設けられています。
 非課税枠は「500万円×法定相続人の数」で計算します。この計算式での法定相続人の数には、相続放棄をした相続人がいても法定相続人の数に含めて計算します。また、法定相続人の中に養子がいる場合は、実子がいれば1人、実子がいないときは2人まで法定相続人の数に加えること認められています。

弔慰金には相続税がかからない!?

”弔慰金”は亡くなった方を弔い、遺族に慰めの気持ちを表すために贈られるお金であり、お香典とは異なり、葬儀の後に会社や公的機関が規定や法律に則って支給するものです。
◆ 弔慰金には相続税を課さないのが基本!
 ”弔慰金”の性格からすれば支出の目的は香典と変りなく、その意味では相続税を課さないのが基本とされています。といっても、会社の創業者や経営者などの一部の方については社会常識とはかけ離れた弔慰金が支給されるケースもあり、そのため”弔慰金”についても別途非課税枠を設け、それを超える部分を死亡退職金に含めて相続税の課税対象に。

◆ 弔慰金の非課税枠はどう計算する?

 ”弔慰金”の非課税枠は、死亡原因が業務に関連するかしないかでつぎのように違いが生じます。
 ● 業務上での死亡時は多額の非課税枠が
  ⇒被相続人の死亡時の普通給与3年分(36ヵ月)分
 ● 業務外での死亡時では半年分が
  ⇒被相続人の死亡時の普通給与の半年分(6ヵ月)分
  ※普通給与は、給料、俸給、賃金、扶養手当、勤務地手当などの合計額をいいます。

死亡退職金と弔慰金を両方受け取ったらどうなる?

 死亡退職金とは別に弔慰金も遺族に支給する会社も多く見受けられます。そのようなケースでの課税対象となるみなし相続財産と非課税枠について、計算例を用いてご案内しましょう。
◆ 前提条件
 ● 死亡理由 :業務外の病気で死亡(=弔慰金の非課税枠:普通給与の6ヵ月分)
 ● 支給金額 :死亡退職金=1,200万円、弔慰金=400万円
 ● 法定相続人:妻と子2人の計3人
 ● 普通給与 :月額50万円

◆ みなし相続財産と非課税額の計算方法
 ● ”弔慰金”の非課税枠と死亡退職金に加算される額
 ・非課税枠:300万円
       つぎのいずれか低い額が非課税枠に。
       300万円(=50万円×6ヵ月)<400万円(弔慰金) 
 ・死亡退職金に含まれる額:100万円(弔慰金400万円-非課税枠300万円)
 ● ”死亡退職金”の非課税枠とみなし相続財産
 ・非課税枠:1,500万円(500万円×3人)
 ・みなし相続財産に含まれる死亡退職金:ゼロ
       死亡退職金(1,200万円+100万円) ー死亡退職金の非課税枠1,500万円
       =課税されるみなし相続財産0万円

◆ 説例のまとめ
 ”弔慰金”が非課税枠を超えて100万円ほど死亡退職金に加算されたものの、”死亡退職金”の非課税枠に余裕があり、結果的に”弔慰金”と”死亡退職金”の合計1,600万円が非課税になりました。
 このように被相続人の勤務先から”弔慰金”と”死亡退職金”の両方が支給されるケースでは、最初に、”弔慰金”の非課税枠を求め、つぎに”死亡退職金”の非課税枠を求めて、最終的に相続税の対象となるみなし相続財産を計算します。

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