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相続&贈与

相続時には、わが家のお宝の価値はどう計算すればよい?

2017年8月2日

 ひとたび相続が起きれば、まず相続財産の価値がいくらになるのかを把握する必要があります。といっても、預貯金や株式などなら比較的容易に価値(相続税評価額)を計算できますが、美術品や骨董品が含まれるケースではどうしたらよいのでしょうか。
 今号では、美術品や骨董品の相続の際に知っておきたい豆知識をご紹介します。

美術品・骨董品の価値はどう決める?

 相続の際の美術品や骨董品の価値は、大まかにつぎの4通りの方法で決めることとされています。
 ● 類似商品の販売価格を参考にする
 ● 買取業者による同種の買取価格を参考にする
 ● 古物商の許認可を持った鑑定士に鑑定してもらう
 ● 購入価格を参考にする

 相続人が1人ならどの方法で価値を決めても問題ありません。
 相続人が2人以上いれば「美術品を鑑定し、均等に配分する」という話になれば、古物商などに美術品や骨董品の鑑定を依頼することになります。ところが、専門家の鑑定には費用がかかるケースがほとんどで、鑑定にかかる費用は引き継ぐ相続財産からは控除できないため、相続人が負担することになってしまいます。この点もあらかじめ注意しておきましょう。

お宝の価値によって対応は変わる!?

◆ 美術品・骨董品の価値がそれほど高くなければ
 美術品や骨董品の価値がそれほど高くなく、相続財産の総額が基礎控除内に収まれば相続税はかかりません。その場合、美術品や骨董品はタンスなどの家具や家電と同じ「家財」として扱われます。
 相続税の申告書には他の家財を含めた家財一式として、おおざっぱな概算値を記入しておけばよいでしょう。もちろん、それぞれの価格がネットなどで調べられるなら、それを参考にしても良さそうです。

◆ お宝(高額な美術品・骨董品)を相続するなら
 鑑定の結果本物とわかり、お宝が数百万から数千万円もする高額なものであれば、美術品などとして相続財産に含めて申告し、基礎控除額を超えていれば相続税を納付することになります。
 しかし、金額によっては「高額な相続税は支払えない」という相続人もお出ででしょう。
 相続税が高額で納付できない場合では、美術品や骨董品の売却も一手ですが、国や地方自治体が運営している美術館への寄附も検討されてはいかがでしょう。そうした美術館への寄附については相続税がかからない特例がありますので、この制度の活用を考えるというものです。
 ただし注意すべき点があります。こうした寄附は相続税の申告書を提出する前に行わなければならないのです。つまり、申告期限ギリギリでは間に合わないこともありますので、その点もお忘れなく。

美術品・骨董品の物納はできる?

 相続税がすぐに納付できないなら「物納」も考えられますが、現実問題として、美術品や骨董品の物納は特別な美術品などを除いては難しいでしょう。物納制度では、物納できる財産について下記のように優先順位が定められており、基本的には「物納」が認められることはないと考えた方が無難です。
 ● 第一順位:不動産・国債・上場株式等・特定登録美術品(注)
 ● 第二順位:非上場株式等
 ● 第三順位:動産(特定登録美術品を除く)
 (注)特定登録美術品は、「美術品の美術館における公開の促進に関する法律」に定める登録美術品のうち、相続開始時に同法による登録を受けているものをいいます。ちなみに、登録数は8,379点(2016年8月1日現在)で、登録されるのは重要文化財クラスの美術品とみられます。

 一般的に、美術品や骨董品の相続でも多くの場合は基礎控除内に収まりますので、大きな問題になりません。
しかし、高額な美術品を相続することになり、多額の相続税を支払わなければならなくなったときには、国や地方自治体が運営する美術館への寄附や特定登録美術品なら物納といった対策を上手に利用しましょう。

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