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相続&贈与

ペットの老後が心配!その対策は!?

2017年7月5日

 高齢化と核家族化が進む中では、精神的な安らぎと癒しを与えてくれるペットは飼い主にとって家族ともいえる大切な存在になっています。特に、ペットを飼っている60代、70代やおひとり様(単身者)には、ペットに財産を相続させたいと考える人も少なからずお出でのようです。
 また多くの方々が、自分に万一のことがあった場合、遺されるペットの生活はどうなるのかと不安に感じられていることと思います。そこで今回は、ペットに遺産を”間接的に”遺す方法を3つご紹介しましょう。

遺言で「負担付遺贈」!

 初めに、遺言書で「負担付遺贈」する方法をご紹介します。
◆「負担付遺贈」とは?
 「負担付遺贈」の”負担”とは条件のようなもので、「最後までペットの面倒も見る」という負担(条件)付の遺言を言います。
 受遺者はペットの面倒を見ている限り遺産をもらえますが、ペットの面倒を見なくなったら遺産を返すことになります。受遺者がペットの面倒を見ているかを確認するためにも「遺言執行者」を指定しておきましょう。
◆ 受遺者との信頼が崩れたら?
 受遺者がペットの面倒を見てない場合は、遺言執行者から面倒を見るよう請求できます。それでもペットの面倒を見ないようであれば家庭裁判所に遺贈の撤回を申し出られますので、こうした不安は軽減され、より安心して遺言を残せるのではないでしょうか。
◆ その他の注意事項
 受遺者は自分の意思で”遺贈の放棄”ができるので、受遺者に指定する人にはあらかじめ(遺贈の放棄をしないことの)承諾をとっておきましょう。遺贈者に子どもの法定相続人がいる場合、遺留分に気をつけないと、受遺者が相続争いに巻き込まれる可能性もあり、この点には注意が必要です。
 また受遺者が相続する遺産が多額に上れば相続税の支払いが生じます。この税負担も考慮したうえで、遺言書を作成するように心がけましょう。

負担付死因贈与契約の締結!

 2つ目の方法は「負担付死因贈与契約」の活用です。
◆「負担付死因贈与契約」とは?
 「負担付死因贈与契約」は贈与する人が死亡してはじめて効力を生ずる贈与契約で、飼い主(贈与者)が亡くなったあと「ペットの面倒を見る」という負担付(約束)で面倒をみる人(受贈者)に財産が贈与されます。
 「負担付死因贈与契約」が上述の「負担付遺贈」と異なる点は、「負担付遺贈」は遺言を活用して自らの一方的な意思表示で財産を「遺贈」できるのに対して、「負担付死因贈与」では飼い主(贈与者)とペットの面倒をみる人(受贈者)の両者の合意が成立要件となる点です。
◆「負担付死因贈与契約」のメリット
 「負担付遺贈」のように受遺者によって一方的に放棄されることが無い点がメリットといえます。といっても、わざわざ契約書を取り交わすことが望ましいかどうかは、相手との信頼関係によるといえましょう。
◆ それでも監督者は必要!
 この契約を取り交わす際には、「負担付遺贈」同様、ペットの面倒をみているかどうかチェックする「死因贈与執行者」を指定すると共に、遺留分や相続税についても考慮する必要があります。

ペット信託の活用!

 3つ目は「ペット信託」の活用です。
◆ 活用には専門家の助けが必要かも!
 手順としては、まず飼い主(委託者=受益者)を代表にした管理会社(受託者:合同会社が一般的)を設立し、飼育費などペットに残したい財産を合同会社に移しておく必要があります。その後飼い主(委託者=受益者)と管理会社(受託者)が信託契約を結び、飼い主が亡くなった後の”新しい飼い主(受益者を引き継ぐ)”も遺言で決めておくことになります。
 飼い主が亡くなった後は、弁護士や司法書士・行政書士などに信託監督人を依頼して、”新しい飼い主”がペットの面倒をみているかのチェックをしてもらいます。面倒がみられていないと判断された場合は、支払を中止するなどの対策をとってもらいましょう。
◆ ペット信託のメリット
 ●メリット1:(仮)飼い主に子どもが2人おり、一人を”新しい飼い主”に指定するケース
 ”新しい飼い主”の子には、相続財産とは別に、飼育料を渡せるので金銭的な負担をかける心配がない。
 ●メリット2:遺産相続のトラブルを回避できるメリット
 相続財産とは別に管理できる財産が渡せるので、トラブルなしで確実にペットに財産を遺せる。
◆ ペット信託のデメリット
 信託という複雑な内容を理解し、管理会社の設立など仕組みを作り、契約書作成や経費など、どうしても専門家の手助けが必要とされるため手間とコストがかかる点です。

 統計(ペットフード協会調べ)によれば、犬猫の平均寿命は2005年に平均7歳でしたが、2016年には犬が14.36歳、猫が15.04歳と約2倍に延びているそうです。人間も、ペットも、高齢化しているのですね。

 ペットは老後の癒しだけでなく、老け込みや認知症の進行を遅らせる効果もあるともいわれており、特に独り暮らしの高齢者がペットを飼うことが増えています。この結果、飼い主がペットより先に亡くなってしまうということが十分に考えられ、今後「ペット信託」の必要性が高まってきそうです。

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