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「節税目的の養子縁組」もOK!?最高裁が初判断!

2017年2月15日

 2017年1月31日に、最高裁判所から注目すべき判断~養子縁組~がでました。「節税目的の養子縁組は有効(直ちに無効とはいえない)」とする初めての判断でした。この判断は、養子縁組を活用する相続税対策にお墨付きを与えた意味を持ちます。
 この判断をふまえて、相続税対策としての”養子縁組”の効果・メリットをご紹介します。

”養子縁組”が節税になるワケ

 ”養子縁組”の相続対策メリットは、具体的には「基礎控除額の増加」「相続税適用率の引下げ」「非課税枠の有効活用」にあります。
 実際、”養子縁組”の手続きは容易で、法定相続人を簡単に増やすことができます。このため、法定相続人の数を基に計算する基礎控除額や非課税枠も増加するため、節税効果が得られるのです。
 といっても、節税目的での大勢の養子を防ぐ意味で、相続税法では「実子のいる場合は養子は1人まで、実子のいない場合は養子2人まで」を、法定相続人として数える制限がありますので注意が必要です。
● 基礎控除額の増加メリット!
 相続税がかかるケースは、相続財産が「基礎控除額」を超える場合だけです。基礎控除額はつぎのように計算しますので、基礎控除額が大きければ大きいほど相続税負担が減るというわけです。
  基礎控除額=3,000万円+(600万円×法定相続人の人数)
 つまり、”養子縁組”の制度を使えば「法定相続人の数」が増えて、基礎控除額を増やせるのです。
● 相続税の適用率の引下げ効果!
 相続税の税率は、相続財産(正確には、課税遺産額)が増えるにつれて税率も高くなる”累進税率”を採用しています。このため、養子縁組で法定相続人が増えると、1人あたりの法定相続分の相続財産が小さくなる結果、適用される相続税率も抑えられて節税メリットが生じます。
● 生命保険金・退職慰労金などの非課税枠の増加メリット!
 相続人が受け取る生命保険金や退職手当金などは、つぎのように「法定相続人1人あたり500万円まで」は相続税がかかりません。こちらも、”養子縁組”の活用で法定相続人が増えれば課税される相続財産が減り、節税メリットにつながるのです。
  相続税の非課税枠=500万円×法定相続人の人数

具体的な節税メリットは?

● ”養子縁組”の節税効果を試算してみよう!
 姓が変わらない直系の子(例:長男)の妻(配偶者)を”養子縁組”するケースを例にとって節税効果を試算してみましょう。
【前提条件】
 ・ 被相続人: 父(2016年6月死去)   ・ 相 続 人: 母と子1人   ・ 相続財産: 3億円
 ・ 遺産分割方法: 法定相続通りに分割。母固有の財産はない。

 このケースでは、父が1人”養子縁組”していれば第一次相続で1,080万円、第二次相続で1,020万円、合計すると2,100万円もの相続税の節税につながります。
● 二次相続でも活きる”養子縁組”
 ”養子縁組”活用の注目すべきポイントは、その効果が「父の相続(一次相続)」だけでなく、その後の「母の相続(二次相続)」でも持続し、効果を得ることができる点なのです。

世代飛ばしの対策も余地あり!?

◆ 孫養子で世代飛ばし!
● 孫養子を活用する意図
 多額の財産(特に不動産)があり、孫世代まで後継者が決まっているようなケースでは、直系の孫を養子として子世代への相続を飛ばして孫養子に直接相続させれば、一族全体の相続税負担を減らせます。その結果、一族に遺される財産はより大きなモノになるため、一族の末永い繁栄につながります。
 また、孫が男性なら将来も名字は変わらず、未成年の孫を養子にするなら「特別代理人(両親=自分の子ども夫婦)」の了解が得られれば、容易に養子縁組ができます。
● 孫養子での注意点!
・増税効果
 孫養子は「相続税が2割増し」、つまり、法定相続人について計算された相続税に1.2倍を乗じた金額が,納付することになる相続税になります。この点もふまえ、適切にシミュレーションのうえ、”孫養子のメリット”を確認して行うことが大切です。
・孫が幼少であるケース
 節税メリットにつながるのだから「孫が幼少でも”養子縁組”をした方がよい」と思いがちですが、”養子縁組”すれば、戸籍上、祖父母の養子として記載されてしまいます。将来、私立の有名中学、高校、大学などに行かせるようなケースでの障害になったり、結婚の際にも相手方から変に思われるリスク、さらに、孫本人が養子であることを疑問に感じるリスクなどが生じかねないことを理解しておく必要があります。

◆安易な養子縁組は目も当てられない!
 また節税メリットばかりに気を取られ、安易な養子縁組はとっても危険です。
● 他人との養子縁組
● 娘の夫との養子縁組
 被相続人が会社を経営しており、娘の夫が後継者候補の場合に問題が生じかねません。養子縁組後に娘夫婦が不仲となり離婚しても、本人の同意がない限り養子縁組の解消はできないのです。
● 甥や姪との養子縁組のケースも、直系の孫がいれば避ける-など。

 ”養子縁組”をしたばかりに、権利の主張で泥仕合になり分割協議が整わなければ節税メリットどころではありません。”養子縁組”活用の際には、経験豊富な専門家に相談のうえ、家族の十分な理解を得て行われることをお勧めします。

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