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相続&贈与

当局が目を光らせている!?”海外資産と無申告”

2016年12月7日

 国税庁が2015事務年度(2015年7月から2016年6月)の相続税の税務調査結果を発表しました。
結果によれば、相も変わらず、高い割合で”財産の申告もれ”や”財産評価の各種の特例計算の適用誤り”などで多額の追徴課税が行われています。そこで今回は相続税と贈与税の調査結果の内容を分析してみました。

相続税申告書、提出が必要か必ずチェックを!

◆ 調査件数も、申告もれも、前年より減少!
 実地調査件数は1万1,935件で、その8割強で3,004億円の申告もれが発見され、加算税を含めて583億円が追徴課税されました。
 申告漏れ件数、申告漏れ課税価格はともに過去10年で最少でしたが、それでも1件当り平均2,517万円の申告もれでした。
◆ 無申告には厳しく調査!
 相続税がかかるのに知らん顔をしていた”無申告のケース”では863件の調査が行われ、その4分の3で824億円の申告もれが見つかっています。1件当りの申告漏れは9,543万円と、全平均の約4倍もの額に上り、無申告者がターゲットにされる意味合いがわかる状況に!
◆ マイナンバーで”財産が丸裸”になる日も近い?
 税務署は資料情報から大口資産家(被相続人)などの資産状況などを事前に把握していて、「相続税の申告書を出さなければわからないだろう。」などということはありません。2015年からの相続税の増税で申告書を提出する必要のある方は大幅に増える見通しです。独りよがりの判断で、「財産も少ないから、相続税の申告書は提出しなくてもよいだろう」とは考えずに、まず一度は試算してみるか、専門家に相談してみることが肝心です。さらには”マイナンバー制”が普及すれば、いろいろな財産は自動的に税務署が補足できる仕組みとなる可能性が強く、とぼけていても税務署の方がよく知っている状況になりかねません。

わからないだろうと思いがちな”海外資産”の調査にも重点が!

 資産運用のグローバル化に伴い、税務署は租税条約等に基づく情報交換を活用するなどして海外財産の情報収集に努めています。海外資産が関わる案件の調査件数は859件で、うち117件で47億円の申告もれが発見され、調査件数、申告もれ金額は前年並みの結果に。突出して申告もれが多額だった2013事務年度の163億円と比較すると約7割減少したことになります。さらに、故意に海外資産を隠すなどしたケースで課せられる重加算税の対象となった件数は前年の14件から7件に半減したことから、税務署が”海外資産に注目(重点調査項目)”しているとのアナウンス効果で”まじめに申告した方”が増えた、と言えるかもしれません。

あまり聞かない贈与税の調査!?

 相続税の税務調査は、申告書提出5件中1件と高い割合で税務調査が実施されています。一方で贈与税の税務調査はあまり聞くことはありません。どのくらいの件数が行われているのでしょうか?
◆ 調査の実施率はわずか0.7%!?
 2015事務年度(2015年7月から2016年6月)に行われた贈与税の税務調査は全部で3,612件でした。相続税の調査件数と比べると、わずか3割とかなり少ない印象です。実際の贈与件数は、相続税申告件数とは比較にならないくらい多いのです。
 たとえば、前年提出の2014年分贈与税申告書51万9千件が調査対象とすれば、調査割合はわずか0.7%で、相続税の21%と比べてずっと低いことに。

◆ 調査対象の8割が無申告者だ!
 贈与税の税務調査の実施件数の84.3%(3,045件)は、申告書の提出がなかった人を対象としています。
申告もれが多かった財産は圧倒的に”現金・預貯金等”で、117億円にも上っています。名前がつかない財産なだけに安易な名義変更などでの”贈与認定”も多そうです。
◆ 気がつかぬうちに贈与に!こんな贈与にご注意を!
 申告もれを指摘される人には、「わからないだろうから」と故意に申告しなかったケースだけでなく、「贈与になるとは知らなかった」という人も多いのでは?
 お金や財産を実際に渡すことがなくても”贈与”と認定されるケースが多いため、最低限の知識を持っておかないとあとで困ることに…。
【贈与とみなされること】
 ★ 保険料は自分が払って、満期保険金の受取人を子や妻にする
 ★ 自分が貯め、管理(通帳や印鑑など)もしてきた子ども名義などの預金口座
 ★ 妻は資金を負担せずに、自宅の名義を夫婦で1/2ずつにした

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