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相続対策のタイムリミットは”健康寿命!”

2018年1月10日

 厚生労働省調べでは、「2016年日本人の平均寿命」は男性が80.98歳、女性は87.14歳と、いずれも過去最高を更新しました。ところが長寿社会の元では、”長生き=幸せ”に必ずしもつながらないという認識が広まって、”健康寿命”に注目が集まっています。
 実はこれが老後の生活設計や相続の問題にも大きく影響しますので、注意しておく必要がありそうです。

健康寿命とは?

 健康寿命はWHO(世界保健機関)が2000年に発表した言葉で、「日常的に介護を必要としないで、自立した生活ができる生存期間を示す年数」のことで、2016年の健康寿命は男性が72.14歳、女性は74.79歳と、平均寿命とは大きな差が生じていました。(ニッセイ基礎研究所における概算値)
◆ 平均寿命と健康寿命との差は?
 平均寿命と健康寿命との差は何なのでしょうか?いってみれば、入院や介護などで人から世話を受ける期間(=不健康期間)で、この不健康期間は”男性で8.84年”、”女性が12.35年”と、それぞれ平均寿命の1割以上の長きにわたります。

◆ 老後の生活設計は大丈夫?
 寿命一杯、自分自身で自立した生活が過ごせるに越したことはありませんが、統計的には難しそうです。
 不健康期間が男女平均で10年にもなれば、老後に必要な生活費も「健康で豊かな生活を過ごすための蓄え」+「加齢とともに増加する医療費や介護費用」の準備が欠かせません。
 男性の健康寿命は72歳ですので、現役時代から準備しないと間に合わないかも。

健康寿命と相続問題の関係?

 健康寿命が”相続の問題”にも関係してくる点にもお気づきでしょうか。
◆ 認知気味では相続対策も困難に!
 最大の問題は、認知症気味になり相続対策が難しくなる点です。相続対策の多くは財産の移転など法律行為が伴います。認知症の方では、その法律行為の意思表示能力に問題が生じてしまうことに。
 つまり、相続対策に限らず、自分がしようとする行為の善し悪しの判断ができない状態にある方については、たとえ子どもであっても不動産や預貯金などを、勝手に処分できないのです。

◆ 成年後見人がついていれば大丈夫?

 認知症の方でも”成年後見人がついていれば大丈夫!”といわれる方もお出でですが、成年後見人も相続対策は一切できません。
 成年後見人は、被後見人(認知症の方など)の財産を減らすという行為は基本的に許されず、財産の維持管理がメイン業務とされているためなのです。財産の維持管理のため、資産の組み換えや投資・運用なども一切できません。つまり、本人の意思表示能力が欠けたケースではいくら価値ある相続対策を工夫しても絵に描いた餅ということに。

”平均寿命”より”健康寿命”に重きをおいて

 65歳以上の方の認知症患者は2025年に700万人に達し、実に65歳以上の5人に1人が認知症になるとか。
 今後は、健康寿命を参考にご自身の健康状態に気を配られてハッピーセカンドライフを過ごせるようにすると共に、健康寿命を過ごされる間に相続対策の検討と実施を考える必要がありそうです。
 そして、何よりもご自身の健やかな生活を永く続けられることが最善の相続対策であり、ご家族の幸せであることをお忘れなく!

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