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「終身建物賃貸借契約」で安定した終の棲家を!

2017年8月9日

 現在、高齢者の住み替え先は多様化が進んでおり、一般に知られる有料老人ホームや高齢者専用分譲マンションなど高齢者のみを対象にしたものが多く出てきています。その中で「終⾝建物賃貸借契約」と呼ばれる賃貸借契約をご存知でしょうか。
 これまで高齢者の住まいについては、賃貸物件では高齢を理由に審査落ちして契約できないケースが見受けられましたが、この制度ができたことで高齢者でも居住先の選択肢が増えることが期待されています。
 今号ではこの「終⾝建物賃貸借契約」についてご案内しましょう。

「終身建物賃貸借契約」とは?

◆ 「終身建物賃貸借契約」は借地借家法の特例だ!
 「終身建物賃貸借契約」とは、文字どおり終身、つまり、賃借人が亡くなるまで継続する賃貸借契約です。元々不確定な期限(期間)での契約は借地借家法に抵触すると考えられており、従来は”終身”という期間の賃貸借契約は通常ありませんでした。しかし、『高齢者の居住の安定確保に関する法律』により「終身建物賃貸借契約」が認められ、高齢者に良好な居住環境を提供するために”終身借家権”が創設されました。

◆ 「終身建物賃貸借契約」の要件は?

【貸し手側の要件】
● バリアフリー化:
 段差がない、手すりがあるといったバリアフリー化基準を満す高齢者の居住に適した住宅
● 部屋の面積条件:1戸あたりの床面積が原則25㎡以上
● 事業認可:
 都道府県知事(市町村に権限委譲している場合は各市町村長)または政令市・中核市の市長の事業認可を受けること
【借り手側の要件】
 入居者本人が60歳以上で、同居者は配偶者(内縁でも可)か60歳以上の親族に限定

◆ 入居者が亡くなったケース
 基本的には契約は終了しますが、同居者が継続住居を希望すれば入居者が亡くなってから1ヵ月以内に貸し手に申し出ることで継続居住が可能となっています。

「終身建物賃貸借契約」のメリットは?

◆ 貸し手側のメリット
● 居座り問題は解消!
 通常の賃貸借契約では借地借家法で賃借人の権利が保護されていて、入居者が死亡したケースでは相続人に借家権が相続され、契約を解除するには相続人に立退き料などの支払いが生じます。ところが、「終身建物賃貸借契約」ではその支払いを回避できることに。
● 安定した賃料収入!
 優良な住宅であれば、長期間の居住となるので安定した賃料収入が得られます。

◆ 借り手側のメリット
● 高齢者に適したバリアフリー住宅に住める。
● 立退きの催促を受けることなく一生涯、安心して暮らせる。
● 家賃の前払いができるため、手持ち資金をいまのうちに将来の家賃の支払いに充てられる。
 一方、貸し手側は500万円を限度として前払い家賃を保全する義務が生じます。

「終身建物賃貸借契約」の現状と今後!?

◆ なかなか普及しない「終身建物賃貸借契約」
 2011年4月の改正で認可要件の一つであった「資力、信用、的確な遂行」といった厳しい要件が撤廃されて、手続きは簡素化されました。それでも戸建における終身建物賃貸事業者は少なく、現状はサービス付き高齢者向け住宅(共同住宅)事業での締結がほとんどだそうです。

◆ 普及しないのはなぜ?
 こうした契約が普及しないのは官公庁によるコマーシャル不足もさることながら、配偶者以外の直系卑属(主に子ども)が60歳以上でないと同居できない点で親の介護に不便を感じるからだとか。

 政策として高齢者向けの住まいの安定供給を進めるなら、もっともっと要件の緩和や改善をすることが先決のように感じます。

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